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「え、コロナで?」エコカー減税の期間が延長?自動車にかかる税金の今

ためる 内山 貴博

「え、コロナで?」エコカー減税の期間が延長?自動車にかかる税金の今

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車は購入するものからシェアするものへ。若い人を中心にこういった考え方が台頭してきていますが、40代である筆者にとりましては、やはり車を所有しドライブをすることは子供の頃からの憧れであり、所有したいものの1つです。車を買い替える時は納車が楽しみで仕方がありません。

ただ、そんな時気になるのが車にかかる税金のこと。購入時はもちろん、毎年かかる自動車税も意識しておかなければなりません。そんな車に関する税金について、特にエコカー減税を中心に今回はお伝えします。

そもそも自動車にはどのような税金がかかる?

自動車にかかる主な税金は購入時、車検時、そして所有している人に対して毎年かかる税金があります。

こういった税金が、環境に優しい燃費性能などに応じて減税される制度を総称して「エコカー減税」と呼びます。それぞれがどのような制度なのか、どれだけ減税されるのか確認しましょう。次の頁からは「環境性能割」「自動車重量税」「自動車税」とは何か、一つひとつについて解説していきます。

自動車取得税が廃止され、環境性能割が導入

消費税が10%になった2019年10月。同じタイミングで従来の自動車取得税が廃止となりました。代わりに導入されたのが環境性能割という、購入時にかかる税金です。環境性能割は普通車が0%~3%、軽自動車は0%~2%です。

環境性能割は、エコカー減税で1%軽減される

エコカー
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新たに導入された環境性能割は「エコカー減税」として現在、以下のように軽減されます。

仮に300万円が課税対象の場合、1%軽減されれば3万円の負担減となります。3万円あれば、新しく購入した愛車にたっぷりガソリンを入れて美味しいものを食べに行くようなドライブが楽しめそうです。

なお、課税標準額は車種やグレードなどによって決まっています。また中古車の場合も一定のルールがあります。車を購入する際割引をしてもらえることもありますが、実際の購入額が課税対象になるわけではないため、注意が必要です。詳細は購入時に確認してください。

環境性能割は2020年9月30日までが減税期間となっていましたが、「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」によって、2021年3月31日まで延長になりました。

自動車重量税と自動車税

自動車重量税と自動車税は大きく以下のように2種類に分けて減税割合などが定まっています。

・ハイブリッド自動車とガソリン車
・次世代自動車(電気自動車やグリーンディーゼル車など)

では、1つ1つ減税割合を紹介します。

・ハイブリッド車とガソリン車

温暖化対策を推進する上で、省エネ法に基づき「2020年度燃費基準」が定められ、その達成度合いに応じて減税割合が以下のように決まっています。なお、自動車税・軽自動車税は「グリーン化特例」と呼ばれています。

条件を満たしている証として車両にステッカーが貼ってあるのを見たことがあると思います。普通車で+50%達成車であれば、車を取得する際に自動車重量税は課税されず、自動車税は75%軽減されます。


・次世代自動車(電気自動車やグリーンディーゼル車など)

電気自動車などの次世代自動車は自動車重量税が全額免除(非課税)となっています。

自動車税は毎年ゴールデンウィークあたりに納付書が届くため、納付額を把握している人も多いと思います。2019年9月30日以前に購入された方は以下のように金額が決まっています。

(自動車税・一部抜粋)

2019年10月1日以降に購入した場合は以下のように減額されており、購入した年のみならず、翌年度以降も減額された税額が適用されます。

(自動車税・一部抜粋)

低排気量ほど下げ幅が大きいことで環境への配慮を意識していることが分かりますね。この税額はエコカー減税(グリーン化特例)が適用される前です。この軽減額から、さらにエコカー減税(グリーン化特例)により50%や75%などの減額が購入した年の翌年に適用されるのです。

輸入車もエコカー減税の対象となるの?

外国車
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国産車だけではなく輸入車も基準を満たせば対象となります。以下「日本自動車輸入組合」のホームページに対象車(対象メーカー)が紹介されています。参考にしてください。
http://www.jaia-jp.org/news/ecocar/

令和3年度税制改正大綱で、減税期間がさらに延長へ

エコカー減税はそれぞれ期限がありますが、令和3年度税制改正大綱で延長することが盛り込まれました。内容も一部変わる予定です。いつまで延長になるのか、どのような部分が変更になるのかは、2021年1月時点では開示されていませんが、今後購入予定の人は事前に調べた上で購入した方が良いでしょう。

車は税金のみならず、ガソリンや車検など購入後も維持費がかかります。自分好みのカッコいい、高性能で快適な車に乗りたいという気持ちを尊重しながらも、家計に優しく、そして環境に優しい車選びを心掛けてください。