貯金を増やしたいなら、まずはスマホ代!すぐにできる節約法とは?
目次
FPオフィス「フォルテシモ」へ依頼されたお客さまの家計簿を、mymoで診断する【うちの家計簿】。今回は30歳独身女性、会社員のYさんの家計簿です。今回は家計の中でも通信費に目を向けてみます。
30歳独身女性Yさんの相談内容
仕事がハードなこともあり転職を検討しています。もう少しお金が貯まって気持ちに余裕ができたら転職を実行したいと思っています。お金を貯めるために家計の見直しはどこから始めたらいいでしょうか。
Yさんの家計簿は…?
収入は手取り20万8000円、今月の貯金額が2万円です。生命保険料1万2270円のうち1万円が資産運用を目的とした保険の支払いにあてられています。2万円+1万円の合計3万円、収入の約14%が貯蓄性のあるお金として貯められています。現在の貯金額は85万円です。
通信費に目を向けましょう
総務省の令和5年版情報通信白書によると、インターネットなどに接続するための端末について、2022年では「モバイル端末」を所有している割合は97.5%で、そのうち「スマートフォン」を所有しているのは90.1%と9割を超えています。2010年のスマートフォン所有率は9.7%でしたので、12年で9倍以上になったことがわかります。
私たちの生活に欠かせないインターネットやスマートフォンですが、2020年の1世帯あたりの電話通信料の支出は12万1825円となっています。内訳を見ると固定電話の通信料は減少傾向にありますが、スマートフォンなどの携帯電話通信料は増加が続いていることがわかります。
携帯電話の利用料、複雑でわかりにくいと諦めていませんか
家計相談の際に通信費の見直しを諦めている方の多くが、見直しできない理由として「どこがおトクかわからない」「乗り換えが面倒」「切り換えできるか不安」などが挙げられます。
気にはなっているけれど、種類の多さや複雑さで、自分に合った会社やプランを選べず、見直しができないままの方が多いようです。
2023年5月から電話番号の持ち運びがよりカンタンに!
総務省がモバイル市場について納得感のある料金や良質なサービスの実現を目指し、さまざまな取り組みを始めているのはご存じでしょうか。
すでにMNP転出手数料無料化、SIMロックの原則禁止などが実施されています。MNP(Mobile Number Portability)とは電話番号の持ち運びのことで、現在使っている電話番号をそのまま、乗り換え先の携帯会社で使えるしくみです。
2023年5月24日からは一部の携帯会社間のWeb手続きにおいて、以前は乗換の際に必要だったMNP予約番号は不要となり、乗換え先の携帯会社のWebサイトで申し込むだけで手続きができるようになりました。※詳細は各携帯会社へ確認ください
「携帯電話ポータルサイト」ご存じですか
総務省の「携帯電話ポータルサイト」では自分にあった料金プランを選ぶ際に参考となる情報がまとめられています。
サイト内の総務省が実施した全国の18~79歳の男女を対象としたアンケートによると、1カ月あたりの携帯電話料金(端末代金を除く)は「2000円以上3000円未満」と答えた方が最も多く15.3%。「3000円以上4000円未満」と「1000円以上2000円未満」がそれぞれ13.0%と続きます。月に5000円以上払っている方は計31.2%です。
Yさんの通信費1万3490円のうち端末代金を除いた携帯電話料金は毎月6000円程度とのことです。「携帯電話ポータルサイト」では、料金プランの見直しの手順やポイントが分かりやすくまとめられていますので是非チェックしてみてください。さまざまな携帯会社の情報についてもわかりやすくまとめられています。
端末の購入代金についても確認しておこう
通信料の見直しについて忘れてはいけないのは「端末の代金」です。「端末の機種代がまだ残っているからまだ見直ししにくい」というようなご相談をよくいただきます。
以前は高額なスマートフォンが大きく値引きされる、携帯電話回線と端末本体とのセット販売が多く見受けられましたが、2019年秋以降は携帯電話回線とセットでの端末の大幅な値引きはできないようになりました。
端末の種類についても、現在は高性能の端末に加え、シンプルで価格を抑えたものや、中古端末も選択できるようになっています。
携帯電話の通信料を抑えても、はっきりした目的もなく、なんとなくで今までと同じような高額な端末を持ち続け購入し続けると、大きな固定費の支出となることを意識しましょう。
通信費の見直しには、自分にあった端末の種類などについてもしっかり確認することをおすすめします。ポータルサイトには端末についての情報もまとめられていますのであわせてご覧ください。
家計管理についてのアドバイス
Yさんの通信料1万3490円については、上記の携帯電話ポータルサイトで情報を確認し、見直しに取り組んでみてください。現在ご利用のプランの利用状況などから検討してみると判断がしやすいと思います。
見直しを実行して節約できた料金を貯金できれば、月々の貯金額を増やすことができます。
Yさんの貯金をのぞいた現在の月々の生活費は18万8000円です。今後の転職等を考え、できれば生活費の半年分112万8000円を目標に貯めておくことを考えましょう。半年間収入がなかったとしても、貯金でまかなえることになるので少し気持ちに余裕をもって転職活動ができるのではないかと思います。取り組んでみてください。
アドバイスを受けたYさん談
携帯の通信料が月々必ず6000円以上はかかっていたのですが、なんと2000円以下の1923円になりました!プランを変えてもまったく支障はありませんでした。機種代はまだ支払いが残っているのですが、通信費が削減できた分の4000円を貯金に回そうと思います。まず110万円を目標にお金を貯めることを考えます。あと25万円ですね。100万円を超えることを楽しみにやってみます。
家計簿診断を終えて
固定支出を減らすことができたら、その金額を強制的に貯蓄することが大切です。お金を貯める目的がないと、今回節約できた4000円も別の支出に消えてしまうこともあります。まず、貯金残高100万円超えを目指していきましょう!
思うように家計が管理できるようになると、無駄な支出も少なくなってきてお金との付き合い方に自信がもてるようになると思います。余裕をもって転職活動にのぞんでいただければと思います。