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海外旅行での両替手数料が無料⁉海外デビットカードおすすめ2選

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海外旅行での両替手数料が無料⁉海外デビットカードおすすめ2選

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海外旅行中の現地での両替は手数料が高い上、両替できる場所を探すのも面倒です。クレジットカードのキャッシングサービスを使うにしても高めの手数料がかかります。どうにか海外旅行中のお金の不自由さを解消させることはできないのでしょうか。

そうした不満を持つ方に向け、今回は、現地通貨がなくても海外での買い物ができ、両替や出金も手軽かつリーズナブルにできる「Revolut」や「wise」といった人気の海外デビットカードの概要やメリットをご紹介。海外旅行の必須アイテムになりそうです。

クレカのほかに「海外デビットカード」を持っていこう

空港の外でキャリーバックとカードをもつ女性
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海外旅行では「海外デビットカード」を持っておくと、買い物、食事、宿泊などの代金をキャッシュレスで支払いできるようになり、手数料も安いため、快適な旅ができます。

ここでは海外デビットカードについて、国内デビットカードやクレジットカードとの違いも絡めつつ、解説します。

デビットカードとは

最初に「デビットカード」というのは、支払いで利用すると決済金額が即時に口座から引き落とされるカードのことです。口座に残高があれば、デビットカードを使って、提携店で買い物をしたり、提携ATMからお金を引き出すことはできます。

また、クレジットカードのような「審査」が通常はないため、手軽にカードを作成できるのもデビットカードの魅力です。

国内デビットカードについて

「国内デビットカード」とは、みずほ銀行、三井住友銀行、楽天銀行など、国内の銀行が発行しているデビットカードのことです。国内デビットカードでも、海外に持参し、提携店で買い物をしたり、提携ATMからお金の引き出すことはできます。

しかし、国内デビットカードを海外で使うと、「海外事務取扱手数料(目安として支払金額の1.6%~3.0%程度)」や「海外ATM手数料」が発生してしまうことが欠点です。

海外デビットカードについて

「海外デビットカード」とは、後述する「Revolut」や「wise」など、海外の金融サービスが提供しているデビットカードを指します(もしくは海外でも使いやすい国内デビットカードを指すこともあります)。

アカウント(口座)を作り、お金をチャージしておけば、海外のさまざまな国で、両替(アプリ内で自動的に行われる)、買い物、ATM引き出しなどが行えるようになります。

また海外デビットカードは、国内デビットカードに比べ両替手数料やATM手数料を安く設定しているケースが多く(手数料無料~1%以下で利用できるサービスも多い)、何かとお金のかかる海外旅行でも節約することができます。

カードリーダーにカードをかざしキャッシュレス決済する女性
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クレジットカードではだめなの?

クレジットカードを海外で使用する場合、「海外事務取扱手数料」や「海外取引関係事務処理経費」といった名目で2%前後の事務手数料が発生するケースが多いです。現金として引き出す場合は「キャッシング」となるため年利18%前後の金利が発生してしまいます。

また、クレジットカードの場合、口座残高は関係なく、カード限度額まで使えてしまうため、使い過ぎてしまうリスクもあります。特に海外旅行中は気が大きくなりやすいため、使い過ぎのリスクが高まります。

おすすめのサービス①「Revolut」の特徴やメリット

スマホをつかってお金が両替されるイメージ
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海外デビットカードを作る上でおすすめなサービスの一つに「Revolut」が挙げられます。ここではRevolutの特徴や利点について解説します。

Revolutとは?

「Revolut」は、2015年にイギリスではじまった金融サービスです。既存銀行と同じサービスをすべてモバイルアプリ上で提供する銀行(チャレンジャーバンク)に分類されます。

さまざまな国の通貨でチャージでき、自動的に外貨に両替されて支払われる「マルチカレンシー口座」を採用しており、アカウントを作るとRevolutカード(デビットカード)が発行できます。

Revolutの口座にお金をチャージしておけば、Revolutカードもしくはスマホアプリを使って、外貨両替、ATM出金、買い物、海外送金などを、世界中さまざまな国でできるようになります。手数料が安いことも魅力です。

Revolutはどれくらいお得?

Revolutでは、以下のように各種手数料が安く設定されています。

・外貨両替手数料は、75万円/月まで無料、制限を超えた場合は0.5%(※)
・ATM出金手数料は、2万5000円/月まで無料、制限を超えた場合は2%
・チャージ手数料は無料(振込み、デビットカードでのチャージの場合)
・送金手数料は、Revolutユーザー同士であれば無料
※為替市場営業時間外(土曜7時~月曜8時)の外貨両替手数料は、週末手数料が別途1%発生

たとえば両替であれば75万円まで手数料無料であり、制限を超えても0.5%であるため、空港や現地の両替所などで両替するよりもお得です(空港での両替は概ね2~3%の手数料がかかる)。

なお、上記はスタンダードプラン(無料)の場合です。上位プランとなるプレミアム(980円/月)やメタル(1980円/月)であれば、各種手数料の無料範囲がより広がるなど、さまざまな特典が付きます。たとえばATM出金手数料においては、プレミアムなら「5万円/月まで無料」、メタルなら「10万円/月まで無料」と無料範囲が広がりますので、海外で頻繁にお金を使う方などであれば、上位プランへ変更するメリットが大きくなります。

Revolutのチャージについて

Revolutカードは、扱い上は「デビットカード」となっていますが、国内の銀行、他のデビットカード、クレジットカードからチャージをし、Revolutカードで買い物や引き出しなどを行うことになるため、デビットカードというよりはプリペイドカードのイメージに近いです。

チャージ手数料に関しては、国内銀行からの振込みによるチャージ、もしくは国内のデビットカード(VISAブランドのみ無料、Mastercardブランドのデビットカードは手数料が発生)によるチャージの場合、チャージ手数料は無料です。ただし銀行振込の場合、振込元の銀行によっては振込手数料が別途発生する場合があります。

一方、クレジットカードからチャージする場合は1.7%の手数料が発生します。

おすすめのサービス②「wise」の特徴やメリット

旅行ファッションでパスポートとクレジットカードをもつ女性
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もう一つ、海外デビットカードを作る上でおすすめのサービスとして「wise」が挙げられます。ここではwiseの特徴や利点について解説します。

wiseとは?

「wise」は、国境を超えた資金の管理を容易にすることを目標として、2011年にイギリスで設立された電子送金・資金管理サービスです。日本では2016年よりサービス開始。新しい送金・資金管理の形を提供しており、世界中で1300万人以上の人が利用しています。

サービス内容は前述したRevolutと似ていますが、Revolutのように銀行免許を所持していないため、ローンや保険の提供は行っていません。

wiseもRevolutと同じく「マルチカレンシー口座」を採用しており、アカウントを作るとwiseカード(デビットカード)が発行できます。そして、wiseカードもしくはスマホアプリを使って、外貨両替、ATM出金、買い物、海外送金などを各国でできるようになり、手数料もリーズナブルに設定されています。

wiseはどれくらいお得?

wiseでは、以下のように各種手数料が安く設定されています。

・外貨両替手数料は0.43%~(通貨によって異なる)
・ATM出金手数料は、3万/月まで無料、制限を超えた場合は1.75%(また出金回数が2回を超えると、1回の出金あたり70円の手数料が発生)
・チャージ手数料は2%
・送金手数料は0.43%~(通貨によって異なる)

wiseの場合は、Revolutのように有料プランなどはなく、料金やサービス内容は一定です。

外貨両替手数料は0.43%~となり通貨によって異なりますが、たとえば米ドルであれば0.5%、ユーロであれば0.56%程度のため(2023年7月時点)、空港や現地の両替所などで両替するよりも手数料は安めです。両替手数料の詳細については、公式ページにて通貨を指定してシミュレーションできます。

海外で買い物をする場合も、日本の主要銀行が発行するデビットカードと比べて、最大で4分の1程度の手数料で利用できます。

wiseのチャージについて

wiseのチャージ方式も、前述したRevolutと似ています。wiseカードも、扱い上は「デビットカード」となっていますが、国内の銀行、他のデビットカード、クレジットカードからチャージをし、wiseカードで買い物や引き出しなどを行うことになるため、デビットカードというよりはプリペイドカードのイメージに近いです。

チャージ手数料に関しては、銀行振込でのチャージ(残高と同じ通貨)であれば手数料無料です(ただし米ドルとカナダドルのチャージには少額の手数料が発生)。

一方、デビットカードやクレジットカードからチャージする場合は、利用するカードや通貨によって手数料が異なります(概ね2~3%)。チャージ手数料の詳細についても、公式ページにてカードや通貨を指定してシミュレーションできますので確認してみてください。

以上、海外旅行の両替や出金において、便利かつお得なサービスを紹介しました。

今回紹介した「Revolut」と「wise」は、マルチカレンシー口座を採用する金融サービスの中では特に人気があり、世界各国のユーザーが愛用しています。海外での両替、買い物、出金で生じる手数料を抑えられ、かつキャッシュレスでスムーズな会計が行えますので、上手く活用することで、海外旅行や海外出張などでの心強い味方となってくれます。こうしたサービスを活用し、より快適な海外の旅を目指してみてください。