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室外機に〇〇するだけ!?今すぐできる夏のエアコンの節電対策

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室外機に〇〇するだけ!?今すぐできる夏のエアコンの節電対策

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これからの夏、頭を悩ますのがエアコンの電気代です。

エアコンの電気代の節約術といえば、温度変更やフィルター掃除に意識が向きやすいですが、外にある「室外機」にも注目したいところ。実は室外機に日除けカバーを設置するだけでも効率よく節電できるんです。

今回は、エアコンの室外機にスポットをあて、簡単にできる節約術やカバー選びのポイントなどを解説します。室外機について知り、今年の夏の電気代を少しでも減らしていきましょう。

室外機の役割は?日除けカバーとは?

室外機をメンテナンスする男性
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ベランダなどに設置されているエアコンの「室外機」。室内にたまった熱をエアコンが取り入れ、その熱を屋外に排出しているのが室外機です。

室外機の周りの温度は、熱を排出しているためただでさえ上昇しやすく、そこに直射日光の熱が加われば、より高温になりやすい状況です。室外機の周囲の空気が高温になってしまうと、熱を上手く排出できなくなるため、余計な電力を消費してしまいます。

そこで役立つのが「日除けカバー」です。室外機の周囲をカバー・すだれなどで覆い「日陰」を作ることで、直射日光による温度上昇を抑えられるため、室外機にかかる負荷が減り、節電につなげることができます。

室外機の日除けカバーが節電に繋がる条件とは?

一般的なエアコンの室外機
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ここでは、室外機に日除けカバーを設置することによる効果について解説します。

ダイキンの実証実験結果

大手空調機メーカーの「ダイキン」が過去に行った実験では、「日よけ」「フィルター掃除」「室外機の風通し良くする」いった対策を施すことで、エアコンの消費電力を21.8%節電することに成功しています。

ダイキンの実証実験

節電効果が期待できる条件は、直射日光が当たっていること

日除けカバーにより節電効果が期待できるのは、室外機が直射日光に当たっている場合です。特に夏場のように直射日光が強くなる時期には、日除けカバーによる節電効果もより高くなります。

一方、室外機を既に日陰に設置している場合には、あまり節電効果は期待できないでしょう。日除けカバーはあくまで直射日光による温度上昇を抑え、節電を図るアイテムです。

四方を覆った箱型タイプは逆効果になることも

日除けカバーは、屋根のように上面に被せるタイプとは別に、四方を板(ルーバー)などで覆った「箱型タイプ」があります。

箱型タイプは見た目が良く保護力にも優れますが、欠点として室外機の熱の排出を遮ってしまうことがあります。箱内に熱がたまりやすく、かえって余計な電力を消費してしまうことがありますので、節電には向きません。

もし箱型タイプを利用する場合は「排気する箇所が開閉するタイプ」、「逆ルーバー構造のタイプ」など、箱型タイプの中でも通気性のよい製品を選ぶことをおすすめします。

日除けカバーの簡単なDIYアイデア3選

サンシェードをDIYで室外機に着ける
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室外機の日除けカバーは専用製品も市販されていますが、身近な素材を用いてDIYで自作することもできます。ここでは安く簡単にできる日除けカバーのDIYアイデアを3つ紹介します。

車用サンシェードを使った日除け

まず、使わなくなった「車用サンシェード」を室外機の日除けカバーとして活用する方法です。

設置方法としては、サンシェードを室外機の上面に敷き、荷物固定用ベルト(100円ショップなどで購入できます)で固定します。荷物固定用ベルトはサンシェードの吸盤用の穴などに通しましょう。穴がない場合は、カッターなどで4カ所程度、穴を開け通します。

注意点として、固定するための紐やベルトが切れてしまいファンに巻き込まれると、重大なトラブルになる危険があります。そのためすぐ切れるような紐ではなく、強度が十分ある固定用ベルトで固定することをおすすめします。

すだれを使った日除け

日本の定番日除けアイテム「すだれ」も、室外機の日除けカバーとして活用できます。

以下のように、いくつか設置パターンがありますので、ご自宅の環境に合った使い方をしましょう。

・室外機の上面にそのまますだれを被せるように固定する
・すだれの片方の端を室外機の上面、もう片方の端をベランダの手すりにそれぞれ固定し、周囲を日陰にする
・高い位置から大型のすだれを垂らし、ベランダ全体を日陰にする
など

すだれは100円ショップなどでも販売されていますので、手軽に入手することができます。

緑のカーテンを使った日除け

「緑のカーテン」とは、アサガオやヘチマなどのつる性の植物を育て、その葉や茎を利用し日陰を作る手法です。自然に囲まれ、景観をよくする効果もあります。

ただし、緑のカーテンは植物を育てる期間が必要なため、夏がくる前から事前に準備を進めておきましょう。

日除けカバーをDIYする際の注意点

日除けカバーをDIYする際には、以下の点に注意して行ってください。

・室外機の背面には熱交換フィンがあるため、カバーなどで覆わない
・すだれやサンシェードなどは軽く、風で飛んでしまうことがあるため、しっかりと固定する
・固定する際は「荷物固定用ベルト」などの強度が十分あるベルトを利用する

お手入れや設置場所の見直しの方法

清掃道具一式
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さらなる節電を目指す上では、室外機の普段のお手入れ、設置場所の見直しなどを徹底することも大切です。室外機がスムーズに稼働できる環境を作りましょう。

※お手入れをする際には、製品マニュアルに記載されているお手入れ方法を確認の上、行うようにして下さい。

表面(ファン)の掃除

室外機の表面には、プロペラ状のファンと網目のカバーが設置されています。カバーの隙間にゴミやホコリがたまっていると、熱を上手く排出できなくなるため、定期的に掃除してあげることが大切です。

ブラシなどを使いカバーの上から隙間にたまったゴミを軽く落とし、仕上げとして掃除機で吸い上げるのが効果的です。

背面(熱交換ファン)の掃除

背面の「熱交換ファン」部分は繊細な作りとなっています。ホコリ取り用のやわらかいワイパー、もしくは掃除機のブラシなどを使い、優しく丁寧にゴミやホコリを吸い取って下さい。

なお事故防止のため、掃除をする際にはエアコン本体の電源を落とし、電源プラグをコンセントから抜き、軍手をして作業をすることをおすすめします。

室外機の周りを掃除

室外機の周囲に、落ち葉、ゴミ、不用品などがあると、空気の流れが遮られ、スムーズに熱を排出できなくなります。エアコンを使う前に室外機の周囲も綺麗に掃除し、風通しの良い環境を作りましょう。

以上、室外機における電気代の節約方法について解説しました。

エアコンの電気代を抑えるためには、室外機がスムーズに熱を排出できる環境を作ることがポイント。室外機のパフォーマンスを最大限に発揮させてあげることが大切です。そのための対策アイテムとして日除けカバーはお手頃でありながら効果的です。電気代の値上げも続く中、今年の夏は室外機の節電対策も徹底していきましょう。