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もう喧嘩しない!カップル・夫婦におすすめの家計管理サービス4選

ふやす 権藤 知弘

もう喧嘩しない!カップル・夫婦におすすめの家計管理サービス4選

【画像出典元】「ViDI Studio/Shutterstock.com」

同棲(どうせい)や結婚など、二人暮らしを始める中で、お金がケンカの原因になることがあります。楽しいことだけではなく、決めること・守ることも多い二人暮らし。今回はカップル・夫婦の家計管理についてお伝えします。ケンカの原因を少しでも減らしましょう。

いきなりですが離婚の原因は

別れた原因から入るのもどうかと思いますが、とても大事なことなのであえて触れます。令和2年度の司法統計による、離婚調停の申し立ての主な理由は下記の通りです。


 
令和2年司法統計より

最終的には当事者でなければ分かりませんが、それでも離婚調停の申し立ての理由として、お金が関係することはよく見受けられます。「生活費を渡さない」「浪費する」などが代表的ですが、お金関係は生活に直結する問題ですので、別れる原因になりやすいのでしょう。

夫婦・同棲カップルのお金・家計管理でいつも問題になること

喧嘩するカップル
【画像出典元】「stock.adobe.com/fizkes」

夫婦や二人暮らし、お金関係でケンカになりやすいのは以下のようなことでしょうか。

1.お金についての価値観が違う

例えばスーパーマーケットでお買い物するときに、「値段は高くても品質重視」なのか「値段が安くてボリューム重視」なのかでも変わってくるでしょう。価値観は違って当然なのですが、金銭感覚が違いすぎるとストレスが溜まってケンカの原因になりやすいですよね。

2.お財布を完全に分けていて、相手の収入や支出が分からない

パートナーの収入や支出がまったく分からないと少し不安ですね。同棲したてのカップルやお子さんがいないご夫婦にありがちです。社会人として自立しているとも言えますが、子供の教育費や住居費、老後への備えなど、長いスパンで考えるとずっと分からないというのも困ります。

3. 家計の負担が不公平すぎる

パートナーと収入が近ければまだ良いのですが、収入や年齢がそれなりに違うようであれば負担する金額も違ってくると思います。収入の多寡にかかわらず年上の方が多めに負担する、もしくは収入が多い方がいつも多めに負担するなど、それぞれ事情は異なるものの、その割合によっては不公平感を感じる人もいるのではないでしょうか。

また収入に差がある場合、同じ金額を負担したとしても負担感には大きな違いがあるでしょう。いずれにしても「自分だけが多く負担している」「相手の負担分が多くて、意見が言いにくい」など難しい部分だと思います。

夫婦やカップルごとに原因は異なるでしょうが、ありがちなテーマだと思います。また毎日の家計のやりくりの中で、各個人で支払う・共同利用分として支払うなどが入り乱れて分かりにくいということもケンカの原因になりやすいでしょう。

夫婦・カップルで使いやすい、簡単家計管理サービス

インターネット、スマホの普及と同時に金融関係のサービスやアプリが充実してきました。今回のテーマである、同棲や結婚したての二人暮らし向けのサービスやアプリも日に日に増えています。今回はその中でも使いやすいアプリを紹介します。

1.ファミリーバンク

夫婦それぞれの口座を一つの口座にまとめ、管理を一元化するアプリです。夫婦それぞれの口座から家族口座へ自動振り込みの設定をして、毎月の家賃や水道光熱費などの固定費を家族口座から引き落とすことができます。また家族口座にひも付くクレジットカードを作ることができ、家族としての支出をクレジットカード払いできるようになります。

2.B43ペア

夫婦はもちろん、同棲中のカップルなど入籍をしていなくても使えるサービスです。スマートフォンのアプリに銀行口座やクレジットカードから入金し、その入金した金額の範囲内でやりくりしていきます。ペア専用のVisaカードが発行され、そのカードで支払うとあらかじめ入金された残高から引き落としされます。それぞれの買い物履歴が共有され、残高もリアルタイムで確認できるので、使いすぎを防げる点もポイントです。

3.    OsidOri

家族旅行や教育資金など、目的別の貯金に向いているサービスです。貯金や残高管理、収支などを個人用と家族用に分けて管理できます。家族用として登録した共有口座は夫婦どちらも確認でき、個人用は相手から見えないようになっています。

4.    Kyash

アプリを取得後、審査・書類不要でVisaプリペイドカードを発行できて、日常の買い物でも使いやすいサービスです。Kyashのユーザー同士なら、家族口座や夫婦・友人同士で共同の口座を開設でき、入金や振替、お金のやりとりもアプリだけで簡単にできます。生活費を共同の口座で管理すれば収支が簡単に把握できます。

どのサービスも使いやすいので、二人で一緒に選んでみるのも面白いでしょう。アプリを選ぶのをきっかけに、二人のお金の話もしやすくなると思います。

FPから夫婦・同棲カップルへの家計管理アドバイス

スホを見るカップル
【画像出典元】「tsyhun/Shutterstock.com」

毎日のやりくりという現実や、価値観・負担感などの感情も入り、お金のことはケンカになりやすい要因の一つです。どのようにお金に向き合うのかはカップルごとに違うので正解はありません。ただしお互いがどのように考えているかはシェアした方が良いでしょう。そのためにも上記で取り上げたようなアプリを使うことをオススメします。

またアプリの結果を見ながら、月に1回「二人のお金ミーティング」を開きましょう。二人のお給料日から2週間程度経過したぐらいのタイミングで、休日の午前中に行うのをおすすめします。仕事終わりの夜やお酒が入っている時は、疲れていて感情的になりやすいので避けましょう。

まずはアプリ内の家計簿で収支を確認し、修正する点や今後の計画を二人で話し合う機会を持ちましょう。なお趣味に使うお金を無理に制限すると不満が溜まりやすいので、ここは二人で上手な解決策を見つけてください。なおアプリという道具を使うことで、感情論になりにくくなります。

「アプリを確認し、月に1回、普段はしないお金のことを話す」というのは、習慣になるまでは面倒かもしれません。ただ冒頭にお伝えしたように、離婚の原因には少なからずお金のことが含まれています。お金のことを考えることは人生を考えることです。お互いが思いやりを持って、「お金ミーティング」を毎月のお約束にしましょう。

まとめ

どのように負担するかはカップルごとに違います。しかし、お金のことを二人の日常の話題にすることが大切です。アプリやツールを活用することで、面倒なお金の管理も簡単に見える化することができます。そうすることで価値観や負担感、将来のことなど二人にとって大事なことも話しやすくなると思います。
また、お金ミーティングも難しく考えず下記の4点を意識して取り組んでみてください。

生きていくには必要不可欠なお金。面倒かもしれませんが、避けては通れないテーマです。二人だけで話すとケンカになりそうであれば、手前味噌ですが最初だけでも二人一緒にFPへ相談することもおすすめです。親族・知り合いではない第三者が入ることで、客観的に話し合いやすくなります。いずれにしても、お金のことを二人で気軽に話せるようになると良いですね。