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ちょっと待って、それ詐欺かも?危ない投資の見分け方

経済とお金のはなし 竹中 英生

ちょっと待って、それ詐欺かも?危ない投資の見分け方

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実質賃金が上がらないままデフレ経済が長期間続いた日本でしたが、米経済の利上げとロシアによるウクライナ侵攻により、いよいよ本格的に物価が上昇し始めています。金融機関に預けていても金利はなかなか付かないし、こんな時こそ利回りの良い投資ができたら物価高も怖くないと思いませんか?

でもその投資話、危なくないのでしょうか?本当にそんなに上手く行くのでしょうか?本日は、上手い話に騙されないための、危ない投資の見分け方について解説していきます。

まずは投資の基本から

基本に立ち返る
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危険な投資の話をする前に、まずは投資に関する基本的な事柄を整理しておきましょう。これを理解しておけば、危ない儲け話に巻き込まれる危険性をぐっと減らすことができます。

リスクとリターンは比例する

資産運用の投資先は、株主などの投資家が求めるリターン率によって決まります。例えば投資家の期待リターンが高ければ、ベンチャー企業やスタートアップなど、急成長する可能性のある企業に投資を集中させなければ、期待するリターンを得ることはできません。ただし、当然ですが、その分だけリスクも高くなります。
反対に投資家の求める期待リターンが低ければ、国債や公社債などが投資先の中心となるはずです。もちろんその分だけ、投資リスクを抑えることができます。

このように、不動産や株式・FXなどへの投資だけでなく、定期預金や投資信託、株式の配当金なども、一般にリスクとリターンは比例しています。リターンが高くなればリスクも高くなり、リターンが低くなればリスクも低くなるわけですね。

ですから、「利回りは高いけれど元本保証」などという商品は、マーケットメカニズムから考えても基本的にはあり得ません。ローリスクであればローリターン、ハイリスクであればハイリターン、これが投資の基本です。

ちなみに、投資先別の平均的な利回りは、おおよそ以下の程度だと言われています。

  • 株式投資・・・4~7%
  • 投資信託・・・3~10%
  • 不動産投資・・・3~5%

もちろん、投資先の資産配分を変更すればこれを超えるパフォーマンスが得られる場合もありますが、上述のようにその分だけリスクは高くなります。

危ない投資の見分け方

リスク
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ここまでの話を踏まえた上で、次は危ない投資の見分け方について解説します。なお、危ない投資には、「法的には認められている(もしくはグレーである)が、一般の投資家が行うにはリスクが高すぎるもの」と「詐欺的で違法なもの」の2種類があります。ここでは、そのどちらも「危ない投資先」として扱うことにします。

危ない投資①利率の高すぎるソーシャルレンディング・投資型クラウドファンディング

ソーシャルレンディングとは、ネットを介してお金を借りたい人や企業と、お金を貸して利益を得たい人や企業を結び付ける融資仲介サービスです。一方投資型クラウドファンディングは、クラウドファンディングの仕組みを利用して、ソーシャルレンディングと同様のサービスを行うものです。

どちらの平均利回りも、4~7%程度と言われていますが、なかには10%を遥かに超えるものもあります。このように、他と比べて明らかに利回りが高すぎる投資先は、融資先の倒産などにより元本割れが起こるリスクも高いため、敬遠しておいた方が良いでしょう。

危ない投資②「必ずもうかる」「安心安全」「元本保証」

「必ずもうかる」「間違いなく安全」「元本を保証する」などといった文句で資金を集めると、その時点で出資法違反になります。ですから、これに近いニュアンスで勧誘している投資は、ほぼ間違いなく詐欺(あるいはそれに近いもの)と考えておいた方が良いでしょう。

「絶対とは言えないが、大抵の場合もうかる」「100%とは言い切れないが、今まで誰も損をしていない」「最終的に〇〇で補てんされるため、実質的に元本割れが起こることはない」などと言われたら、要注意です。

危ない投資③金融庁に登録されていない

事業者として証券などの金融商品を取り扱う場合は、金融庁に届け出を出さなければなりません。金融庁が公開している「免許・許可・登録等を受けている業者一覧」を確認して登録されていなければ、正式に認可を受けた事業者ではないため、どれだけ熱心に勧誘されたとしても断りましょう。また、無許可で取引を行い、金融庁から警告を受けた事業者はこちらで確認することができます。

この2つを確認し、該当する場合は、まず間違いなく危険な投資先です。ちなみにTVなどで報道される投資詐欺の大半は、この2つをチェックするだけで回避することができます。

危ない投資④資金の振込先が運用者個人や海外法人などである

資産の運用会社が顧客から資金を預かり運用する場合、多くは信託銀行に専用の口座を開設し、そこに資金を置いて運用を指図します。

投資資金の振込先が運用者個人の銀行口座であったり、海外の法人口座に振り込んで預かり証を受け取ったりするような場合は、かなり怪しいと思ってください。

危ない投資⑤実はポンジ・スキームである

投資として呼びかけておいて、実はネットワークビジネスである場合もあります。投資先も利回りも常識の範囲内で怪しくないと思っていても、「知人や友人を紹介したら報酬がもらえる」と言われたら、即座に断った方が良いでしょう。

最悪の場合、投資など行わず新規加入者の資金を既存の顧客の配当に回す「ポンジ・スキーム」である可能性も考えられます。こうなると、元本割れどころか投資した資金が1円も返ってこない場合もあるため、すぐにやめることをおすすめします。

騙されないための最善の方法は「勉強」

投資にまつわる詐欺は、大昔からあります。恐らく今後も、手を替え品を替えさまざまな形で現れ、決して消えることはないと思われます。

本記事で紹介した方法も、決して万能ではありません。投資詐欺などに合わず、危ない投資を見分けられるようになるためには、投資についての勉強をし続けることがもっとも大切です。