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FPおすすめの資産管理アプリ5つを比較!選び方のポイントも

ためる 中村 賢司

FPおすすめの資産管理アプリ5つを比較!選び方のポイントも

【画像出典元】「StockStyle/Shutterstock.com」

スマホの普及により、資産管理アプリや家計簿アプリも日進月歩で進化しています。今は毎月の食費や光熱費といった家計管理だけでなく、預金や証券の資産状況まで資産管理アプリで一元化できます。

銀行、証券、クレジットカード情報を登録することで、ライフプランに必要な資金やその進捗確認・分析までできるアプリもあります。

まだ銀行預金の管理を通帳で行っている人、証券口座の管理をそれぞれの証券会社のWEBページで確認している人は、今回紹介する資産管理アプリをぜひご活用ください。

資産管理アプリを使うメリット・デメリット

資産管理アプリでは、銀行預金残高、証券口座の資産状況、クレジットカードの利用情報などを一元化できます。また、レシートを撮影するだけで費目を自動で仕分けする機能をもったアプリもあるので、家計の管理もとても楽になります。

資産管理アプリを使うメリットは、このようにお金の出入りと金融資産残高が一括で管理できることです。

一度使い始めると、紙の家計簿に戻ることはできないでしょう。複数の銀行口座や証券口座、クレジットカードを持っている人にはとても便利なアプリです。

アプリによっては、ねんきんネットと連携して公的年金やiDeCoまで一括管理できるサービスもあります。さらに資産の推移や、必要な資金が貯まるまでの進捗状況まで管理できるものもあるので、老後の生活までシミュレーションすることも可能です(一部有料版のサービスとなります)。

では逆に資産管理アプリを使うデメリットは何でしょうか。筆者は使うメリットしかないと考えますが、あえて挙げるとすれば、無料版では機能が限られているので、さらに便利さを求めると有料版になるということでしょう。

また、現金派の方には、財布の中にある現金管理ができないこともデメリットと言えるかもしれません。

資産管理アプリのセキュリティは大丈夫?

セキュリティアウェアネス
【画像出典元】「stock.adobe.com/Funtap」

よくログイン情報の漏えいを気にされる方がおられます。家計簿アプリとネットバンキングや証券口座、クレジットカードなどの連携方法には、ログインIDとパスワードをアプリ事業者に預けるスクレイピングという方法と、ログイン情報をアプリ事業者に預ける必要がないAPI連携という2種類の連携方法があります。

後者のAPI連携では、アプリ事業者は情報を預からず連携先のサイトとAPIで繋いで情報の受け渡しをしているため、アプリ事業者から情報が漏えいする心配はありません。大手のアプリ事業者はAPI連携を採用していることが多いのですが、詳しくは各アプリのQ&Aなどでご確認ください。

アプリ会社からの漏えいだけでなく、スマホを落としたときはどうでしょう。仮に不正アクセスにより資産残高や入出金履歴の情報は漏えいしたとしても、資金を移動させる取引パスワードなどの認識情報はアプリに登録していないので、資産額の漏えいはあっても資産が他者に渡る危険性は低いといえるでしょう。

資産管理アプリを選ぶポイント

資産管理アプリを選ぶポイントは、まず無料で使えるかどうかです。基本的に無料のものが多いですが、より便利に使おうと思うと課金が必要なアプリもあります。

よってアプリを選ぶポイントは、自分が使いたい機能を無料で利用できるかどうかにあり、事前に確認しておくと良いでしょう。

銀行や証券などの資産残高機能だけでいいのか、クレカ情報やレシート読み取り機能で家計の収支まで管理したいのか、また使っている金融機関やクレジットカード会社が連携サービスに入っているかなども事前に確認が必要です。

FPおすすめの資産管理アプリ5選

スマホを操作する
【画像出典元】「stock.adobe.com/ra2 studio」

筆者がおすすめする資産管理アプリをご紹介します。

「マネーフォワードME」

家計簿も資産確認もこのアプリひとつで管理できる、資産管理アプリの中では常に人気ランキング上位のアプリです。実際に筆者も使っていてその便利さを実感しています。

家計を見える化してくれるだけでなく、家計管理や改善のサポート機能もあります。例えば銀行の残高不足やクレジットカードの使い過ぎなどのお知らせ機能、クレジットカードの次回引き落とし情報をまとめて管理でき、予算機能で今月使えるお金をチェックできます。

 

「Zaim」

家計簿管理アプリとしては評価が高いアプリです。筆者も以前はこの家計簿アプリを使っていました。

現金派の方はレシート管理が大変ですが、Zaimであればスキャナーなどを使ってレシートを連続で読み取ることができ、大量のレシートも素早く記録できます。

また、有料のプレミアムサービスを利用するとホーム画面をカスタマイズできたり、家計の残高グラフや医療費控除の自動算出機能も使えるのでとても便利です。

 

「OneStock」

野村證券がマネーフォワードと共同開発した資産管理アプリです。このアプリは2021年度のグッドデザイン賞を受賞しました。野村證券に口座を持っていなくても利用することができます。

将来の不動産購入や子供の進学など、ライフイベントに紐づいた質問の回答等からライフプランの実現に必要な月々の貯蓄額を算出する機能もあります。有料版では、月間・年間の資産の全体推移、個別銘柄のパフォーマンスを一覧できる「資産レポート」機能を利用できます。

「おかねのコンパス」

東海東京フィナンシャル・ホールディングスの100%出資子会社のアプリです。マネーフォワードと連携していることもあり、サービスは多くの金融機関と連携しています。

金融機関の連携数に制限はなく、完全無料で利用することができます。他のアプリの有料版を使っている人は、このアプリと比較して使い勝手がよければ乗り換えを視野に入れてもよいでしょう。

また、「おかねの健康診断」という機能があり、専門家に相談したいことがあれば、気軽にチャットで相談できます。もちろん相談料金は無料です。

「Moneytree」

無料版の資産管理アプリを使うと広告表示が煩わしいという方は、このアプリがおすすめです。無料版でも広告表示はなく、サービス連携も50件まで無料です。

しかし無料版にはレシート撮影機能がなく、レシート読み取り機能を使うためには有料版の契約が必要です。有料版は3プラン準備されていて、家計管理をしたい人は「Grow」(月額360円)、個人事業主でレシート保管が必要な人は「Work」(月額500円)、事業者向けの「Corporate」(月額1400円)、とそれぞれの用途に応じて選ぶことができます。

まとめ

今回ご紹介した資産管理アプリは、それぞれの機能には大差はないものの、無料版と有料版で使える機能が違います。

より家計管理を楽にするためには無料版にこだわらず有料版を使用して、家計の収支をコントロールできるようにしましょう。

資産管理アプリや家計簿アプリはとても便利なサービスですが、肝心なことは家計の予実管理(予算と実際に使ったお金を管理すること)です。

短期的な家計収支を見るだけでなく、長期的にライフプランを考えるようにしてください。そういった観点からは、資産管理、家計収支、ライププランの進捗状況が確認できるアプリが便利かもしれません。