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生涯医療費は2000万円超!今からできる健康投資の始め方

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生涯医療費は2000万円超!今からできる健康投資の始め方

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「健康投資」という言葉を知っていますか?健康を維持するために若いうちから生活習慣の改善や健康な体づくりに投資していれば、年を重ねても医療費や介護費があまりかからずに済みます。 そこで本記事では、「健康」への「投資」について詳しく解説&おすすめの健康投資法を紹介したいと思います。

「健康投資」とは生活習慣を意識したり、運動したりすること

心電図ボタンを押す男性
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投資というと、「お金」をかけるイメージがあるかもしれませんが、「健康投資」はお金だけではなく、「時間」や「労力」をかけることがメインと言えます。

将来、健康であるために運動をしたり、生活習慣を意識したりすることが健康投資の第一歩です。

健康への投資で鍵となるのが「健康寿命」

健康寿命とは、健康上の問題で生活が制限されることなく、起床や食事、入浴などの日常生活を送れる「健康的な期間」のことです。厚生労働省の発表によると、2019年の健康寿命は、男性が72.68歳、女性は75.38歳となり、2016年に行った前回調査よりも男性が0.54歳、女性は0.59歳延びています。

一般的な平均寿命と健康寿命との差は、男性が8.73歳、女性が12.06歳です。この期間は、日常生活において制限が生じやすく、介護や人の助けが必要になる可能性があるため、健康寿命を延ばすためには、平均寿命と健康寿命との差をなるべく短くすることが大切です。

※参考:厚生労働省「第16回健康日本21(第二次)推進専門委員会 資料

約2400万円の生涯医療費を軽減できる

医療の進歩などもあり、健康寿命が延びていますが、年齢を重ねるほど病気やケガのリスクが高くなるため、医療コストを抑えるためには健康であることが大切です。    

厚生労働省が公表した、ひとりの人が生涯でかかる医療費(生涯医療費)は約2400万円で、その費用の49%(約1176万円)が70歳以降に必要になるという推計となっています。

働くことが難しくなる70歳以降は、医療コストが大きな負担となるため、将来の医療コストを抑えたいのであれば、今から健康を意識しておく必要があるでしょう。

※参考:厚生労働省「生涯医療費

簡単!食生活や生活習慣におけるおすすめの取り組み

健康的な食事をする女性
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健康投資は、さまざまな病気を横断的に予防できる方法がおすすめです。

タバコを吸わない・他人のタバコの煙を避ける

飲食店や職場などで、受動喫煙の機会を減らす取り組みが行われています。本人が禁煙することも大切ですが、副流煙を吸わないようにすることも大切です。

過剰な飲酒を避ける

節酒が望ましいですが、飲む場合は過剰な飲酒を避けるよう心がけましょう。また、お酒が飲めない人は無理して飲まないことも大切です。

バランスの良い食事を心がける

毎日の食事におけるポイントは、偏りすぎないようバランスを考えた食事を心がけることです。特に、次の3つは意識しておくようにしましょう。

・食塩の過剰摂取を控える
・赤肉(牛・豚・羊などの肉)や加工肉などの食べすぎに気を付ける
・食物繊維を多く摂る

適度な運動を行う

身体活動が活発な人ほど、がんや2型糖尿病などのリスクが低下するとされています。まずは、今よりも1日あたり10分多く体を動かすことから始めましょう。理想は、汗をかくくらいの運動を1日60分程度行うことです。

ライフステージに合う適正体重をキープする

痩せすぎない・太りすぎないことも大切です。特に太りすぎは、循環器系の病気や2型糖尿病などのリスクが高くなります。

◎適正体重の求め方
身長(m)×身長(m)×22(理想のBMI:肥満度を表す体格指数)=適正体重(kg)

例)身長が175cmの男性の場合
1.75(m)×1.75(m)×22=67.38(kg)

計算式を参考に適正体重を算出し、自分の理想値を把握した上で、痩せすぎの場合はバランスのよい食事を心がける、太りすぎの場合は食生活を見直すなどの対策で、適正体重を維持しましょう。

※日本医師会「適正体重

定期的に健康診断を受ける

表面に現れない病気もあり、気が付いたときには深刻な状態になっていたという状況を避けるためにも、定期的に健康診断を受けておきましょう。

病気が疑われる場合は適切な医療を受ける

「これくらいなら寝ていれば治る」といった誤った自己判断により、症状が悪化してしまうこともあります。病気によっては、別の病気を併発させてしまうものもあるため、早めに病院へ行くようにしましょう。

将来において、経済的な備えのために一般的な投資をするのもよいですが、楽しく暮らすためには健康も大切です。若い頃はなかなか将来のイメージがつかないかもしれませんが、今から、少しの心がけでできる健康投資をはじめ、老後に備えましょう。