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市販薬と病院の処方箋薬、どっちが安い?コスパの違いは?

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市販薬と病院の処方箋薬、どっちが安い?コスパの違いは?

【画像出典元】「iStock.com/dima_sidelnikov」

「市販薬は効き目がイマイチ」「病院で処方される薬の方が値段が安い」と思っていませんか。?では病院の薬と市販薬、どこが違うの?どっちが安いの?コスパ的にはどう?気になることを調べてみました。

病院の処方箋薬と市販薬ってどう違うの?

比較する女性
【画像出典元】「photoAC」

薬には病院で処方される薬「医療用医薬品」と、ドラッグストアなどで買える市販薬として「要指導医薬品」、「一般用医薬品」の3種類があります。

医療用医薬品

作用や副作用、飲み方・塗り方などから、医師などの管理が必要な薬。保険の対象となるものが多く、患者一人ひとりの症状に合わせて処方される。ネット販売不可。

要指導医薬品

特定のアレルギー治療薬や解熱鎮痛剤など、処方箋はいらないものの、薬剤師が対面で情報提供や指導をすることが義務付けられている薬のこと。医療用医薬品として長期間利用され、安全性が高い場合に転用されることも。ネット販売不可。

一般用医薬品

安全上注意が必要で薬剤師のみが販売できる第1類医薬品、解熱鎮痛剤など安全上注意が必要だが専門家のアドバイスだけでよい第2類医薬品、そして第1類医薬品と第2類医薬品に含まれない薬が第3類医薬品に分類されます。中には原則3年要指導医薬品として、安全性が確認されたものも。ネット販売可能。

風邪薬の場合、成分や作用に違いはある?

病院のイメージ
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「医療用医薬品」は、有効成分が多く、効き目が強いのが特徴といえます。抗がん剤など、副作用があるとしても医師の指導のもと、あえて効能を優先させることもあります。また、多種多様な薬の中から、その人だけに合った薬を処方することができます。

一方、薬局などで買える「一般用医薬品」「要指導医薬品」は強い効き目よりも安全性重視。成分量も少なめなものが多く、複数の有効成分が混ざっていることもあります。

風邪薬を例にしてみましょう。「医療用医薬品」の場合、鼻水を抑える薬、咳を抑える薬、解熱鎮痛剤など、それぞれの患者さんの症状に応じて別々に処方されます。「一般用医薬品」「要指導医薬品」として販売されている総合感冒薬は、鼻水を抑える薬、咳を抑える薬、解熱鎮痛剤などの成分が一つの薬にすべて入っていることが多いようです。

このほか、「医療用医薬品」の成分を含む「要指導医薬品」などもありますので、後述します。

処方薬と市販薬、値段の差は?

薬の値段
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「要指導医薬品」などの中には、医師の処方が必要な「医療用医薬品」を転用しているものもあります。有名なところでは、解熱鎮痛剤や胃腸剤、抗アレルギー薬などでしょう。

同じような成分の場合、薬だけの価格でみると保険が効く「医療用医薬品」のほうが安い場合がほとんどです。しかし、医師に診てもらった診察代などを含めると、市販薬とあまり価格がかわらない、市販薬のほうが安いということもあるようです。

2019年末には、処方薬で市販薬と同じような効果があり、代替が可能な薬「市販品類似薬」を保険対象外とするという政府改革案もあり、処方薬と市販薬の価格差がなくなっていくことが予想されます。

結局、病院の処方薬と市販薬どっちがおすすめなの?

自宅で静養している女性
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それはズバリ、使い方次第です。

病気がはっきりわかっている場合なら、市販薬で済ますのも一つの手です。解熱鎮痛剤、総合感冒薬、胃腸薬、抗アレルギー薬などは、上記のとおり効果が高いものもあります。風邪の初期段階なら通院に数時間使うよりも、市販の総合感冒薬を飲んで、家でゆっくりしていたほうがよいかもしれません。

ですが、飲んだ薬の効果がなく、良くならないのなら別の病気の可能性も含め、医師にかかる必要があるでしょう。ただの風邪、胃痛と思っていたら、意外な病気が潜んでいた・・・ということのないよう必ず受診してください。

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ひとことで市販薬といっても、いろんな種類がありますね。購入しやすい市販薬ですが、処方される薬と比べると効果が少ないこともあります。また効果のある薬でも、薬剤師に相談しなければならないものも。それぞれの薬の特徴を考え、その場に応じた薬を選びましょう。