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「外貨を宅配?」銀行以外の外貨両替場所や手続きに必要なものとは?

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「外貨を宅配?」銀行以外の外貨両替場所や手続きに必要なものとは?

【画像出典元】「iStock.com/PaulPaladin」

海外旅行にいく際には、旅行先の国でも現金が使えるように、日本円をドルやユーロといった「外貨」に両替しておく必要があります。さてこの外貨は、銀行の他に大黒屋などの金券ショップや宅配サービスなどでも両替することができます。今回は、外貨両替時に必要なもの、また手数料を安く抑えるためにはどうすればいいのかなどの疑問について解説していきます。

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外貨に両替できる場所はどこ?

為替両替所の案内看板
【画像出典元】「iStock.com/groveb」

外貨両替ができる場所はいくつかあります。代表的なものをピックアップします。

<外貨両替ができる場所・サービス>
・銀行の各支店の窓口
・銀行の外貨両替ショップ(主に都心部や空港ターミナルなどにあり)
・金券ショップ(大黒屋など)
・外貨宅配サービス  など

最も身近なのは銀行の窓口です。たとえばメガバンクの「三菱UFJ銀行」であれば、全国200以上もの支店で外貨両替を取り扱っているので、気軽に足を運ぶことができます。

外貨両替時に必要なものは?何を用意すればいいの?

海外の紙幣が挟まれたパスポート
【画像出典元】「iStock.com/Hennadii Havrylko」

外貨両替時に必要なものについて、銀行・金券ショップ・外貨宅配サービスそれぞれのケース別に解説します。

※なおいずれのケースにおいても、両替する分の「日本円」は必須となります。

銀行で必要なもの

銀行で外貨両替をする際に、特に必要となるものはありません。その銀行の預金口座を所持していなくても両替は可能です。

ただし、上限金額を超えての外貨両替を行う際には、本人確認書類などが必要になることがあります。

たとえば「みずほ銀行」であれば、上限金額を100万円相当額(預金口座がない方は30万円相当額)としています。それを超える額を両替する場合、本人確認書類(運転免許証やパスポートなど)&両替の目的が確認できる書類(旅行日程表、旅券など)の提示が求められることがあります。

金券ショップで必要なもの

金券ショップの場合も、特に必要となるものはありません。レジで日本円を支払い外貨を受け取るだけです。外貨両替だからといって、特別な手続きや書類提出などが発生することはないようです。

外貨宅配サービスで必要なもの

外貨宅配サービスは、インターネット経由で注文を行いますので、次のようなものが必要となります。

・パソコンやスマートフォンなどの情報端末
・インターネット接続環境

なお、多くの外貨宅配サービスは日本郵便の「代金引換」に対応していますので、現金払いで利用可能です。クレジットカードは必須ではありません。

海外旅行前に外貨両替するなら、どこでするのがお得なの?

各国の為替レートが表示された大型液晶ディスプレイ
【画像出典元】「iStock.com/y-studio」

どこで両替するのがお得であるかを考える前に、まずは外貨両替の「手数料」の仕組みについて理解しておく必要があります。

どこの業者であっても、外貨両替の手数料というのは基本的に0円です。しかしこれは無料という訳ではなく、手数料は既にレートに含まれています。いわゆる「両替レート」と呼ばれるものです。

たとえば、為替レートが1ドル=100円であった場合、〇〇銀行は1ドル=102円、〇〇金券ショップは1ドル=101円といったように、それぞれの業者が手数料込みの独自の両替レートを設定しています。

この両替レートが低いほど同じ1ドルでも支払う日本円が減りますので、「両替レートの低い業者=お得」ということになります。

両替レートが低く、お得なのはどこ?

一概にはいえない部分もありますが、金券ショップは両替レートを低めに設定している業者が多く、対して銀行は両替レートを少々高めに設定している傾向がみられます。外貨宅配サービスはちょうどその間といった所でしょうか。

したがってお得さや手数料の安さを求めるのであれば、金券ショップがおすすめとなります。

出発日まで余裕があるなら、自宅でできる「外貨宅配サービス」が便利

玄関で宅配の小包を受け取り書類に記入する
【画像出典元】「iStock.com/interstid」

「外貨宅配サービス」は、インターネット経由で両替注文を行い、後日自宅や職場に外貨を届けてくれるサービスです。このサービスは何かとメリットが多めです。

<外貨宅配サービスのメリット>
・自宅など好きな場所で注文ができる、窓口や店舗に出向く必要がない
・両替レートは銀行よりやや低めでお得
・自宅への配送料も無料としている業者が多め
・基本的には24時間365日いつでも注文可能
・金券ショップなどに比べると信頼性が高い、偽札が紛れるリスクが低い など

ネットショッピングのように好きな場所・好きな時間に注文ができ、後は届くのを待つだけですので、その手軽さが何よりのメリットです。

同時に、外貨宅配サービスにはデメリットもあります。

<外貨宅配サービスのデメリット>
・届くまでに2~3日かかる
・パソコンやスマートフォン、インターネット接続環境が必要
・ネット通販に慣れていないと面倒な部分もある など

郵送のため、自宅に届くまで少なくとも2~3日はかかります。出発日当日の利用はできません。出発日まである程度期間があり、事前に余裕を持って申し込める人向けのサービスです。

外貨両替をする際の注意点は?

最後に、外貨両替をする際の注意点について記載します。

日によってレートは変わる

ドル円やユーロ円といった為替相場は常に変動していますが、各銀行は午前10時頃の為替レートをもとにその日の両替レートを設定しています(いわゆる「仲値」というものです)。したがって、両替レートは1日単位で変わります。

大きく為替相場が動いた日には、昨日と今日で両替レートが大きく変わることもあり、もっと早く両替していればお得だった(損だった)ということもあります。より良いレートで両替するためにも為替相場の動向にも注目しておきましょう。

過度な両替には注意

海外では、国によってクレジットカードがほとんど使えない地域もありますし、現地の通貨をチップとして手渡しする場面もあるため、ある程度は外貨を現金として持ち歩く必要はあります。

ただし、あまりに多額の現金を持ち歩いていると強盗などに合うリスクも高まり、また紛失や盗難にあった場合にも現金はクレジットカードのように補填(ほてん)が利きません。

海外旅行にいくからといって過度な両替は禁物です。必要な分だけ両替するようにしましょう。

100万円以上の国外への持ち出しは申告が必要

100万円相当額以上の現金など(外貨を含める)を持ったまま出国する場合には、税関への申告が必要になります。もしも国内で100万円以上を外貨に両替し出国する際は、忘れずに申告をして下さい。

財務省関税局:現金等の持出し(持込み)(カスタムスアンサー)

 

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以上、外貨両替についてご紹介しました。外貨は出国前に空港ターミナルで両替することもできますが、空港は混雑する恐れもあり、何かとトラブルの原因となります。今回紹介した「外貨宅配サービス」のような便利なサービスも事前であれば利用できますので、外貨への両替は直前ではなくできるだけ早めに済ませておくことをおすすめします。