お金

20代・30代の貯金は何割が理想的か、手取り〇%以下だと要注意 (4ページ目)

ためる 内山 貴博

Aさん(20歳)の「50円玉預金」

●我が家のお金ルール 其の九:50円玉はすべて貯金

いわゆる小銭貯金ですが、50円という金額が絶妙です。
1円などと比べそれなりに一定の金額が貯まる期待感もあり、かつ、100円や500円と比べると負担感も少ない。
50円玉を見かけると「貯金に回さなければ!」と反射的に、日々の買い物中に貯金を意識できることもメリットとして大きいです。
目標が決まっていると、さらにいいですね。目標がなく、何か急にお金が必要になり、今まで貯めてきた50円貯金を使ってしまうと、その後も続ける気になるかどうか心配です。
「来年の旅行のために」
「車買い換えのために」
といった楽しい目標設定をしておくと、それまでの50円玉貯金を取り崩してしまっても、また次の目標を立てて、楽しく続けることができると思います。

Bさん(40歳)の「1日100円のプチ投資信託」

●我が家のお金ルール 其の十一:1日100円のプチ投資信託(40代女性・achico52家)

これも面白く、参考になります。貯金ではなく投資になりますが、日々コツコツ行う点がAさんとの共通点ですね。それほど負担を感じることなく、しかも時間を分けることで、ドルコスト平均法が機能します。ドルコスト平均法とは、毎回の購入額が固定されていることで、投資信託の価格が高い時よりも低い時に、たくさんの口数を買うことができることをいいます。結果、平均単価が下がりやすく、利益が出やすくなるのです。

通常は、月1回の購入といった場合が多いのですが、1日100円でのドルコスト平均法なので、長期的にじりじりと効果が期待できます。毎日でなくても、数日分まとめて〇曜日に買うといった方法も有効でしょう。現在は、このように少額から投資信託や外貨預金ができる金融機関・金融サービスが増えていますので、ぜひ皆さんも検討してみてください。

お金の役割を考えて、楽しみながら毎月の貯金を   

平均貯金額やライフプランを参考にした貯金額、実際に上手に貯金をしている人の事例などを見てきました。お金には3つの機能があるといわれています。

・保存機能
・交換手段
・価値の尺度機能


100円の食べ物を買って冷蔵庫に置いておくと、いつか消費期限が切れるかもしれませんが、お金は腐らないため、「100円」という名目価値を保存することができます。そして、いつでもモノやサービスと交換できるという機能もお金の特徴です。

最後の「価値の尺度機能」というのが少し分かりにくいかもしれませんが、ランチが800円でディナーコースが5000円といった具合に、値段があることで、それぞれの価値を測ることができます。お金にはこういった役割があるのです。

私は、お金の貯め方や使い方も、皆さん一人一人の「生き方を測る尺度」だと考えています。ストレスを感じることなく、むしろ楽しみながらお金を貯めることは豊かな人生へとつながっていると信じて、今日から、そしてできることから始めてみてください。

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毎月の貯金Q&Aまとめ

Q. 手取りのうち、保険と貯金(定期預金など)は何割ずつ回すのが目安ですか?
A. 保険はいざという時のためです。貯金は将来、病気・長生きなどどのような展開になっても自由に使えるお金であるため、保険より貯金の割合を高めてもらいたいです。

Q. 全く投資経験がなく初めての投資で個人年金を検討していますが、どうでしょうか?
A. 個人年金は投資というより貯金に近いタイプの金融商品です。まずは手取りの中から無理のない範囲で、投資信託をコツコツ積み立てることからはじめてみてはいかがでしょうか。
 

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