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手取り40万でも苦しい4人家族、見直すべきは?/30代夫婦の家計簿

うちの家計簿 世継 祐子

手取り40万でも苦しい4人家族、見直すべきは?/30代夫婦の家計簿

FPオフィス「フォルテシモ」へ依頼されたお客さまの家計簿をmymoで診断する【うちの家計簿】。今回は、34歳女性、パート勤務のTさん。夫と子供2人4人家族の家計の悩みは、夫の収入の手取り40万円では、毎月ほとんど貯金ができておらず、これから増える子供の教育費をどう捻出すべきかという内容です。30代共働き夫婦の家計簿の内訳を見ていきましょう。

みんな生活費、月どのくらいなの?一人暮らしと二人暮らしの平均は

30代共働き夫婦で子供2人。手取り40万でも貯金がほとんどできない

家計に悩む女性
【画像出典元】「iStock.com/Doucefleur」

(30代Tさんの相談)長女の私立小学校受験を検討しています。5年前にマンションを購入したのですが、住宅・車と2つのローンに加え、管理費、修繕積立金、さらに幼稚園、習い事の費用を支払うと手元にあまり残りません。将来子供が望めば、私立小学校、中学校への進学も応援したいです。これから教育費がさらにかかってくると思うので、どこを節約したらいいかアドバイスをお願いします。

30代共働きTさん夫婦の家計簿診断~その内訳は?

夫婦2人の収入合計が40万3000円。そのうち負債の返済に8万4000円があてられています。

まず保険料や通信費など固定費を見直しましょう

毎月の決まった支出「固定費」を見てみましょう。Tさんのローン、通信、水道光熱費、管理費、保険料、教育費の合計は22万1600円。収入の55%を占めています。車も所有されているので自動車税、車検費用、維持費などもかかりますね。毎月数千円でも1年間支払い続ければ数万円。大きな差になってきます。

住宅ローンを組んだときに団体信用保険に加入していれば、死亡保障の見直しを検討しましょう。子供が生まれたことで公的な死亡保障も手厚くなっているので、必要保障額の確認も必要です。必要な分だけ保険に加入するようにしましょう。

また、携帯料金などはこまめに見直していますか。家族全員で加入すると安くなる、データ容量を分け合えるプランなどさまざまなプランがあります。また、格安スマホに乗り換えると料金が1/3に抑えられる可能性もあります。数百円でも安くなれば、毎月自然と支出が減るので節約効果が高くなります。積極的に見直ししてみましょう!

子供の教育費は、公立、私立で大きな費用の差があります

笑顔の親子
【画像出典元】「iStock.com/paylessimages」

私立小学校の受験を検討されているとのこと。文部科学省「平成28年度子供の学習費調査」をもとに算出すると、公立小学校の場合の毎年の費用は32万円。6年間で192万円。私立小学校の場合は入学金19万円。毎年の費用153万円。6年間の合計が937万円です。

公立と私立では745万と5倍近い差があります。幼稚園、小、中、高校、大学と大学卒業まで考えるとこれから20年近く継続して教育費用を捻出していく必要があります。子供が望めば私立でも行かせてあげたいというお気持ちは分かりますが、中学校も私立に行かせるのか、その場合費用はどうやって捻出するのかなど長期的な計画を立てるようにしましょう。常に子供の人数分の教育費を支出として考えておくことが大切です。

そして考えるべきは、私立小学校に通う場合745万円の差をどこで埋めるかですが、Tさんの収入を今より年124万円増やせば6年で745万円になります。しかし働く時間を増やしたら家庭にどのような影響が出てくるのか、教育費はいつまでにいくらかけるかなど、できるだけ具体的にご夫婦でよく話し合って教育プランを検討するようにしましょう。

車を買い替える場合は、ローンを使わず今から積み立てを

現在、住宅と車のローンを2つ抱えていますが、車はこれからまだ買い替える可能性が数回あると考えられます。次回の購入時にはローンを利用しなくていいように、購入時期までに費用を積み立てておくようにしましょう。車購入費用はライフプランの中でもトータルで1000万円近くになることもある大きな支出です。ローンを利用するとその分利息がとられ大きな家計の負担になります。計画的に準備し、無駄な支出を避けましょう。

Wallet+の目的預金を使って、毎月の貯金額を把握しよう

 
次の買い替えは8年後、280万円を検討されているとのこと。2019年の10月には消費税が上がります。車そのものの価格上昇も考えて300万円を目標にしておきましょう。「目的預金」設定で8年後の2027年までに貯めるように入力してみると毎月3万円貯めていく必要があることが分かります。大きな支出は行き当たりばったりではなく計画的に貯めるようにしていきましょう。

(Tさん談)
これまで節約や固定費の見直しなどあまり考えずに我慢することをできるだけ避けて生活をしてきましたが、これからは我慢も必要かな・・・と思いました。何を優先するかですね、子供の教育費、おこづかい、車・・・。これからの私の働き方もあわせて夫と話し合ってみます!

30代共働きTさん夫婦の家計簿診断を終えて

Tさんがおっしゃるように、支出に優先順位をつけて何にお金を使いたいか、なんとなく使っているお金はないかご夫婦で話し合ってみてください。共働きだと、なんとなくやっていけそうな気がして支出が大きくなりがちです。まずは長期の計画を立て、月々の家計を見直しましょう!夫婦で得た収入をどう使うか、定期的にお話しするのが上手くやっていく家計管理のコツです。

「かわいい子には旅をさせよ」との格言がありますが、  昔の旅は今のように交通の便も整っていなかったため旅は苦労、困難の連続だったようです。我が子がかわいいなら、親の下に置いて甘やかさず、世の中の辛さや苦しみを経験させたほうがよいという意味があるようです。何が子供にとってよいことなのか、子育てには正解がなく悩むところですね。

・子供の教育費、幼稚園~大学までの平均は?必要な貯金の目安はいくら

・20代主婦「大学費用が高くて心配!奨学金に頼るべき?」FPが回答

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