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お金を借りる前に知っておきたい!銀行・信販・消費者金融の違いは

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お金を借りる前に知っておきたい!銀行・信販・消費者金融の違いは

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結婚、出産、マイホーム購入、子ともの教育、老後の暮らし。人生のさまざまなシーンで必要になるお金。そのお金を貯めたり、借りたり、万一に備えたりするときに、お世話になるのが金融機関です。でも、案外、金融機関のことって知っているようで知らないもの。銀行や信販会社、消費者金融の違いなど、お金を借りるときに知っておきたい金融機関の基礎知識を紹介します。

金融機関の種類

金融機関 お金
出典元:「photoac」
 

金融機関とは、資金を得たいところと、お金の余裕があるところとの仲立ちとなって、お金を供給したり融通する業務を行う組織のことで、大きく3つに分けることができます。

①お金を発行する「中央銀行」(日本では日本銀行)
②政策に沿って公共のためのお金を融通する「公的金融機関」
③銀行や保険会社などの「民間金融機関」

①の「日本銀行」は、銀行の銀行と言われていて、直接私たちがお金を預けたり、借りたりすることはできません。私たちの生活と結びつきが深いのが②の「公的金融機関」と③の「民間金融機関」です。

「民間金融機関」には、大きく分けて2つのタイプがあり、
預金業務を行う「預金取扱金融機関」、預金業務を行わない「非預金取扱金融機関」があります。

預金取扱金融機関には、銀行・信用金庫・信用組合などが該当します。
非預金取扱金融機関には証券会社・保険会社・ノンバンクなどが該当します。

【預金取扱金融機関】
お金を預けたり、借りたり、振り込んだりと、日々お世話になっているのが預貯金取扱金融機関です。
「都市銀行」、「地方銀行」、「信用金庫」や「労働金庫」、「農業協同組合」など、たくさんの会社や法人があります。

【非預金取扱金融機関】
・保険会社
万一の備えのために加入するのが、保険業を行う金融機関。
「生命保険会社」(生保)と「損害保険会社」(損保)があり、集められた保険料は投資や貸付の資金として運用されています。

・証券会社、投資信託委託会社
株や投資信託で資産運用するときは、金融商品取引業を行う金融機関に口座を開きます。
株券や債券などの売買で仲介を行う「証券会社」や、投資信託を設定して運用する「投資信託委託会社」など、さまざまな会社があります。

・ノンバンク
銀行からの融資などによって調達した資金で与信業務を行う機関です。
「クレジット会社」「消費者金融」「信販会社」が該当します。

お金を借りられる金融機関の違い

クレジットカード ノンバンク
出典元:「photoAC」
 

では、お金が必要になったときは、どんな金融機関に相談したらいいでしょうか。

使い道がはっきりしていている場合
目的別ローンのある金融機関がおすすめです。
住宅ローンは住宅金融支援機構、教育ローンは日本政策金融公庫と、公的金融機関からも融資が受けられます。公的金融機関のローンは、審査が面倒だったり厳しかったりもしますが、金利が低いのが魅力です。
普段取引のある預貯金取扱金融機関で相談するのもいいでしょう。生保では住宅ローンやアパートローン、損保では自動車ローンを取り扱っています。

生活資金や医療費、旅行の費用など、急にお金が不足してしまったとき
銀行や消費者金融会社のカードローンや、信販会社のキャッシングが手軽です。

■銀行・信用金庫の場合
目的別ローンとは別に、カードローンで貸付を行っています。カードローンは無担保で、融資を申し込むと審査が行われ、貸出枠を契約して、その範囲内の資金をATMやCDで借り入れる仕組みです。
キャッシュカードにカードローン機能を付加する場合と、別にカードを作る場合があります。後者の場合は、銀行に口座がなくても借り入れが可能です。返済はATMや振込、口座からの引き落としなどで行います。

■ノンバンクの場合
・信販会社
信販会社から発行されるクレジットカードには、現金の貸付を行うキャッシング機能が付加されていて、一定の限度枠が設けられています。返済は基本的に翌月1回払いですが、リボルビング払いもできます。

・消費者金融会社
消費者金融会社のカードローンは、融資の申し込みに対して審査を行い、融資額の上限が決まります。店頭や無人契約機、webなどのいろいろな申し込み方法があり、借りたお金はCDやATMで引き出したり、口座に振り込んでもらったりできます。返済方法もwebやATMなど都合に合わせて選べます。

消費者金融や信販会社を利用するときの注意点

ATM
出典元:「photoAC」

信販会社や消費者金融会社などのノンバンクは、貸金業法によって財務局または都道府県への登録制になっています。ノンバンクは預貯金を預からないので、貸付資金は銀行から借り入れたり、社債を発行して調達します。そのため銀行よりも金利が高くなります。

また、貸金業法には総量規制といって、借り過ぎや貸し過ぎを防ぐために設けられた規制があります。貸金業者からの借入残高が年収の3分の1を超える場合、新たな借入れはできない決まりがあり、年収がない人は借り入れができません。

最初から融資枠がついている信販会社のキャッシングは、融資の限度額が少なく金利は高め。カードがあれば特別な手続きなしにすぐ借りられるので、少額の資金を借りて翌月返済するようなときは便利です。

消費者金融会社から借りると、金利は銀行より高いものの、申込方法や返済方法がいろいろ選べます。利便性が高くて審査がスピーディーなのが特徴です。
 

お金を借りる場合は、金融機関ごとに審査基準や返済方法、金利などが違うので必ずチェックすることが大切です。すぐに借りたい、借りたことを家族に知られたくない、低い金利で借りたいなど、自分の都合に合わせて慎重に選びたいもの。計画的に利用してくださいね。