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水回りのリノベで劇的に機能的&おしゃれに!間取り・費用付3事例

2万円でかなう͡コト 松山 真介

水回りのリノベで劇的に機能的&おしゃれに!間取り・費用付3事例

洗面脱衣室やトイレ、バスルームなどの水回りは、家族みんなが毎日使う場所。家全体に対する面積は小さいかもしれませんが、ここが快適かどうかで家全体の快適性も変わりますよね。
今回は、リノベエステイト代表・一級建築士の松山真介さんに、水回りのリノベーションの事例を3つ紹介してもらいました。

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【事例1:総工費約1100万円】コンパクトな家事動線+実験用シンクでシンプルな美しさを

最初の事例は、3LDK・81㎡のマンションを1LDK+ウォークインクローゼットにリノベーションしたケース。夫婦+ペットのご家庭です。

《リノベ前後の間取り図》

BEFORE

リノベーション前間取り図

AFTER

リノベーション後間取り図

玄関を入って、左側にキッチン、右側に洗面脱衣室とトイレ、バスルームがあります。

洗面室

洗面室からキッチンを見た写真です。キッチンと洗面脱衣室が一直線につながっているので、無駄な動きがなくなり、効率的に家事ができますよね。壁面にたっぷりと収納をとっているので、シンク下はあえて開けておき、すっきりと見せています。


シンク

シンクが大きくて使いやすそう!実はこれ、実験室用シンクなんだそうです。ペットを飼っているということもあり、大きなシンクをつけたいというご希望があったとか。将来子供が生まれたときも、汚れ物を洗うのに便利そうです。

余分なものをそぎ落とした機能的なデザインがかっこいいですね。こういった実験用シンクは2万円程度からあるそうです(工事費別)。

【事例2:総工費約1400万円】フレキシブルに使えるストックルームと直結して利便性アップ

次は、4LDK・88㎡のマンションを2LDK+ストックルームにリノベーションしたケース。夫婦+子ども2人のご家庭です。

《リノベ前後の間取り図》

BEFORE
事例2 リノベ前の間取り
AFTER
事例2リノベ語の間取り

洗面脱衣室とキッチンの間にウォークスルーのストックルームを作りました。食品庫としても、衣類・タオルのストックルームとしても、家族の状況に合わせてフレキシブルに使えます。キッチン、ストックルーム、洗面脱衣室が一直線に並ぶことで、家事動線がコンパクトになりました。

洗面室からストックルームを見る
ストックルームからキッチンを見た写真です。写真の手前が洗面脱衣室とバスルームです。

リノベーション前は各部屋にあった収納は、トランクルームとパントリーの2カ所に集約させています。
「各部屋に収納がないといけないというのは思い込みです。むしろ、部屋には収納をつくらず集約した方が家具のレイアウトが自由にできますよ。どうしても必要であれば収納家具を後から買えばいいのですから」(松山さん)

リノベーション前洗面台
こちらがリノベーション前の洗面脱衣室です。ごく一般的なシステム洗面台でした。

リノベーション後洗面台
リノベーション後の洗面脱衣室。ガラリと変わりましたね。木のカウンターで、無機質になりがちな空間に温かみをプラスしています。

【事例3:総工費約1000万円】バスルームがリビングルームの一部に⁈

最後は、2LDK・67㎡のマンションを1LDK+トランクルーム+ウォークインクローゼットにリノベーションしたケース。ご夫婦2人の住まいです。

《リノベ前後の間取り図》

BEFORE
リノベーション前間取り

AFTER
リノベーション後間取り

リノベーション前は、キッチンから洗面脱衣室に行くには一度廊下に出なくてはいけませんでした。リノベーション後は、キッチンと洗面脱衣室の行き来がすぐできるうえに、キッチンからの眺望も楽しめる間取りに変身。

そして、​「リビングや収納を広く取りたい。でも、水回りが狭いのも嫌」という施主の希望を叶えるために、トイレと洗面脱衣室を一つの空間にしました。

リノベーション後洗面室

ホテルみたいですね。青いタイルはご夫婦のお気に入りです。小さく区切られていた水回りをまとめることで窮屈なトイレから解放され、バスルームもリノベーション前より広くすることができたそうです。

「都心のコンパクトな住宅で、水回りを広く取りたいときに有効な方法です。間仕切り壁やドアが少なくなる分、工事費もお得になるのではないでしょうか」(松山さん)

そして、なんと、こちらのお宅は、リビングルームからバスルームが見えるんです!

リビングからバスルームを見る
リビングルームから見たバスルーム。奥の青いタイルの壁がバスルームの壁です。リビングルームとバスルームの間は、開け閉めできる窓で仕切られています。視線を遮りたいときのために、ブラインドもつけています。

この松山さんの提案を、「お風呂からテレビが見られるし、開放的でいい!」と、ご夫婦も気に入ったそうです。バスルームが広く感じられるだけではありません。リビングルームからもバスルームが借景として見えるため、リビングルームも広く感じられるのです。

「夫婦2人なら、バスルームを使うのは1日のうちせいぜい1時間くらいですよね。そのほかの23時間をどう使うのか。そんなことも考えてみてはいかがでしょうか」(松山さん)

バスルームの壁につけた2つの丸窓は船舶用。デザイン的なアクセントだけではなく、壁の向こう側にある玄関に光を入れる役割もあるそうです。船舶用丸窓は、1万円くらいから購入できます。


家事動線などの機能性を考慮しながら、住み手の個性も感じられる水回り。参考にしてみてくださいね。

※【画像・間取り図出典元】いずれも「リノベエステイト」

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